将棋と自分
将棋は苦手です。
何が面白いのかわかりませんでした。棋士が騒がれる理由も、よくわかりませんでした。将棋が強いから何だっていうんだ? 困った人を助けてるのか? 公共の利益に寄与しているのか?
友達とやっても負ける。
飛車角のない父親にも完敗。
入門書を読破するも、運用できない。応用が効かない。
もう、将棋とは縁がないのだと諦めました。
将棋がなくても、幸せになれる。
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中学生以来、将棋に触れることもありませんでしたが、ずいぶん経った最近、ゲーム内のミニゲームに将棋があって、勝てばいいことがあるみたいなので、CPUに挑んでみました。
結果、惨敗。けっこう考えたのに、惜敗ですらない。悔しかった。久々に、悔しい。
特訓することにしました。
対局だと長いので、スマホアプリの詰将棋を毎日やって、徹底的に将棋の思考を理解するよう努めました。学校のテストと同様、同じ問題を繰り返しました。解説を読み、覚えるまでやりました。
妻には「またお勉強?笑」とバカにされましたが、華麗に聞き流して地道に問題を解いていきました。
で、CPUと再戦しました。
前半は押され気味で、中盤は拮抗。何だか、動かしづらい状況になりました。やることがない、というか。パスしたい気分、というか。おれは我慢できなくなり、突撃してしまいました。攻撃こそ、最大の暴挙。そう、暴挙です。単なる蛮勇です。相手はCPU。適当にやってどうなるものでも…
負けを覚悟した瞬間、ある一手が見えました。そこに手駒で玉将を誘導して金を指せば…
勝ちました。
全兵力で特攻し、相手が怯んだところをたまたま急襲。
勝ちました。
得体の知れない満足感を得ました。ゾクゾクしました。将棋、楽しいじゃん。
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ただ、対局は時間がかかるので、あまりやりません。スキマ時間でもできるアプリの詰将棋をよくやっています。一問一答の問題集みたいで、楽しいです。いつか、問題を作ってみたいですね、解けばスッキリ満足できる感じの。まだ無理ですが、いずれ。