上空でクロール

映画の私的感想ブログ

『NEXT-ネクスト-』

アメリカのアクション映画(2007)


ディックの短編が原作とのことだが、原案としたほうが正確である。ディックの作品は当たり外れの差が激しい(と個人的には思うのだ)が、アイデアには驚かされる。


さて、本作品について。


主人公はクリス。演じるのは、ニコラス・ケイジ。この人の主演作はうだるほどあるけれど、正直言って、そんな大スターになるとは思っていなかった。ぼくの見る目がなかったんだろう。劇中では、やさぐれたおっさんを演じている。


クリスはマジシャンだ。芸名はフランク・キャデラック。フランケンシュタインとキャデラックが好きなため、そう名乗っている。クリスはマジックだけではなく、超能力も持っている。未来がわかるのだ。2分先までの未来が!そして彼の能力を巡って、FBIとテロリストが動く。


FBIはLAに仕掛けられた核爆弾の場所を突き止めるために、テロリストは突き止められるのを阻止するために、クリスを狙っている。クリスの運命とLAの未来は一体、どうなってしまうんだろう。


そういう展開になると、彼の能力がどのような使われ方をして、どのような効果を生むかで、作品への評価は分かれそうだ。


NEXT -ネクスト-  (字幕版)

NEXT -ネクスト- (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video


個人的にはコンパクトで面白いと思った。予想以上にシンプルで、求めているものとは違ったが、軽い気持ちで見る分にはじゅうぶん楽しめるアクション映画だった。


ピーター・フォークのちょい役も嬉しい。

『ノンストップ・バディ 俺たちには今日もない』

ドイツ産のクライムコメディ(2014)


冒頭は銀行のシーン。銀行強盗の立てこもりだ。外にはパトカーが何台も停まっていて、警察官が犯人に投降を呼びかけている。映画やドラマでおなじみのシチュエーションだ。


劇中では一旦その72時間前に、時が戻る。


主人公は銀行員ティル。普段は銀行で個人向けの融資を担当している。平たく言えば、金貸しである。家に帰れば、些事に追われる。奥さんはきれいで、子供はかわいいが、甘い生活というわけにはいかない。幸福は点か、線か。このドイツ人は人生を楽しんでいない。生活のために、したくもない、つまらない仕事をしている。普通の人だ。


そんな彼が強盗に遭う。銃を突きつけられ、車の運転を命じられる。そのまま、強盗の隠れ家へ直行。強盗ナッポが銀行で盗んだ金額はおよそ18000ユーロ。1ユーロは約120円。人生をかけるほどの額ではない。わざわざ強盗を選ぶぐらいだから、ナッポは刹那的な奴なんだろう。よく言って、ワイルドな男か。


ナッポもティルも境遇は違えど、両者ともに冴えない中年であることに間違いない。二人は逃避行の過程で交流を深める。ティルにとってそれは自分を取り戻す旅であるとともに、犯罪行脚でもあった。



おっさんになると、友達・仲間はできにくい。若い頃そばにいたような存在を作るのは難しい。家庭があったり、生活秩序ができあがっていたりと、理由は色々あるが、大抵、友と遊び回る時間はなくなっている。ふと気がついたら、老後を心配するようになっている。人生、楽しめるうちに、楽しめるときに、楽しんでおかないと損である。強盗の巻き添えはごめんだが(笑)





強盗ナッポ役のモーリッツ・ブライブトロイは『ラン・ローラ・ラン』に出演していたらしいが、全く思い出すことができなかった。『ラン・ローラ・ラン』は工夫された作品だが、本作品も悪くない。特にナッポの彼女(ヤスミン・ゲラート)が下品で素敵だった。


『真夜中のパリでヒャッハー!』

2014年 フランスのコメディ映画


フランク(フィリップ・ラショー)は漫画を扱う出版社(ショデル出版)で働いている。社員になってまだ二年目だ。彼には幼なじみ・悪友がいる。一人は人材派遣会社で働くサム、もう一人は運送業者のアレックスである。サムはモテモテという設定、アレックスは明るい馬鹿だ。二人に共通しているのは、ジメジメしないところか。こだわりも情緒もなく、思いついたことをして生きている。


そんなある日、フランクが30歳の誕生日を迎えた。一緒に夜を過ごす恋人はいない。代わりに社長から頼み事をされる。息子の面倒を見てほしい、と。見てくれたら、絵を見てやろう、と。

フランクは漫画家志望の青年だ。ショデル出版に入ったのはおそらく、チャンスを得るためだ。社長の頼みは、夢を追う青年にとっては、大きなチャンスのように思われた。社長が気に入ってくれたら、デビューできるかもしれない。フランクは子守りを引き受けた。翌日の18時まで。


子供はレミという10歳の男子で、生意気だ。父親のショデル社長は仕事仕事で、自分に関心を向けてくれない。寂しい思いをしてきたことには同情するが、面倒を見たくないタイプのクソガキだ(失礼)



真夜中のパリでヒャッハー!(字幕版)

真夜中のパリでヒャッハー!(字幕版)

  • 発売日: 2017/04/05
  • メディア: Prime Video



翌日、警察からショデル社長に電話がかかってくる。それによると、昨夜、社長宅で事件があったとのこと。レミも子守りのフランクも不在だ。一体、ショデル社長の豪邸で何があったのか。現場に残されたビデオには、昨夜の模様を撮影された動画がおさめられていた。それにより、事件の全貌が明らかになる。それはまさに、“パリでヒャッハー”な出来事だった。




本作品は下ネタと、ラインを越えるほどではないジョークが繰り出されるコメディだ。内容については詳しく言わない。一見、特別なものは何もないが、すごく面白い。何がそんなに面白いのかはよくわからないが、観ていて不愉快にならない。ふしだらなパーティ、夜中の遊園地、男と女、豪邸のプール、マリオカート。ラストは蛇足だが、この手のコメディなら…



よし、続編を観よう!