上空でクロール

介護福祉士による雑記ブログ。主に、映画・本・時事。目標は1000記事。書きたいときに書き、休みたいときは休む。線路は続くよ、どこまでも。

『sicko』

1

医療保険

よくわからない。深く考えたことはない。

知らなくても、物心ついたときには加入していたし、今も当然のように加入している。保険のお陰で、最小限の負担で医療を受けられる。加入していなかったら、病院に行くことを諦めたり、ためらったりすることもあるだろう。金がかかりすぎるからだ。

 

 

2

アメリカには約5000万人の医療保険未加入者がいる。本作品を観なければ、そんなの知らなかった。5000万人。べらぼうな人数である。大都会カナガワ民より若干多いぐらいか…いずれにせよ、大した人数である。

未加入の人は医療に金がかかることを痛いほど知っている。手術など、オチオチ受けられない。ちょっとした外科手術で100万くらい軽く飛んでいく。

但し、医療保険に入っていても、高額な手術を受ければそれなりに請求されるし、保険会社があれこれ理由をつけて支払わないケースもある。国が医療保険を扱わないアメリカのような国だと、国民皆保険の国のように、手軽に、それこそ息を吸うように、保険を利用することはできない。

 

3

監督ムーアの矛先は保険会社に向かう。そしてこの問題だらけの制度を築いたのは、ニクソンだと結論づける。

製薬会社・保険会社は膨大な利益を収め、政治家どもを献金浸けにしていく。亡者どもはあっけなく、合法的に取り込まれていく。もはや彼らの正義と場末の正義は違う。色とりどりの正義が生まれ、くっついたり離れたりする。だんだんどちらが正しいのかわからなくなってくる。世界は複雑で、不鮮明だ。

 

4

このテーマで正直2時間は長い。中盤からはお得意の、自国と他国のシンプル比較論になる。他国のメリットを列挙して、自国を批判する。問題提起にはなっているから、“注目作”としては成功しているのかもしれない。

 

魔の跳梁

おはようございます!

朝から大変なニュースを目にして、ひじょうに気分が塞いでおります。

深くは書きませんが、幼児が虐待により命を奪われました。

よくあるニュースです。

珍しくないニュースです。

そう、もはや、全然、珍しくないニュースなんです!教師の破廉恥事件と同じくらい、よくあるニュースなんです!

多くの場合、虐待はエスカレートしていきます。密室で、だんだんブルータルになっていきます。生き地獄です。これはいけない。なんとか、やめさせないといけない。でも、我々にはどうすることもできない。心配したところで、何も変えられない。目を背けたら、状況は更に悪くなる。

 

 

よくあるパターン

悪魔は母親の交際相手

母親は悪魔の虐待に気づいている

母親は近しい者に相談している

児相も把握している

警察沙汰にできない、もしくは有効な対処法がないため、放置される

悪魔がある日新たな拷問を閃き…

 

 

この世は素晴らしい。ただ、それに触れることができない子もいます。虐待は次第にひどくなっていく、つまりは繰り返し行われる傾向にあるので、早期に、序盤に手を打つしか解決の糸口はありませが、もっともっとインパクトの大きい事件が起きなければ、たぶん改善されることはないでしょう。

 

昔々、サイコパスたちの生い立ちについて書かれた本を読みました。たまたまかもしれませんが、その本に挙げられたサイコパスの多くは、幼児期に虐待されていました。しかし、彼らは命を奪われなかった。奪う側に立った。欲望に振り回されて不毛な暴力に走りました。

 

人のライフオアデスを決するものは一体なんでしょう。病か、悪魔か、不運か、正義か…