The Air I Breathe
オムニバス形式の映画。
主人公同士にはつながりがある。
主人公たちは本名を名乗らない。
ネタバレしたらつまらないので、興味がある方はこの先をスルーして映画を観てください!!
では、1人目の主人公。
証券マン(フォレスト・ウィテカー)
男は幸せになるために勉強を重ね、証券マンになったものの、職場では若造どもに笑われ、帰宅しても独りでTVを見るだけという、味気ない、何もない生活を送っていた。
そんな彼にもチャンスが訪れる。一発逆転のチャンス。トイレで個室に入っていたとき、偶然、競馬の八百長の情報を耳にする。勝つ馬が決まっているのだから、あとは現ナマを張るだけである。簡単な話だ。足し算より明快だ。わかりやすい。
はずだった。
まさか、馬がこけるとは…
しかも尚悪いことに、彼は非合法な賭場で賭けていて、多額の借金を背負うことになった。返さなかったら、命はない。期限は二週間。
冷静になって金策すれば…というタイプではない。追い詰められ、パニックになっている。彼の目には銀行しか映っていない。素人丸出しの計画、やぶれかぶれの犯行。マスクさえ、つけていない。結局、警察に追い詰められる。彼のとった行動は?
ギャングの手下(ブレンダン・フレイザー)
証券マンの暗い未来を知っていた者、それがギャングの手下にいた。彼には人の未来が見える。見えるだけだ。見えても、変えることはできなかった。子供の頃からそうだった。
だが、ボスの出来損ないの甥が、彼の予知を裏切った。
つまり彼の見た未来を、甥が覆したのだ。
彼は気がつく。
人の運命を変えることができる、と。
彼の人生はここから変わる!
アイドル(サラ・ミシェル・ゲラー)
芸名トリスタ。手下が唯一、未来を見ることができない人間である。
そこそこ売れているようだが、マネージャーが借金のためにトリスタに関する権利の全てを、ボスに譲ったことで、状況は一変する。
ボスは金の取り立てだけではなく、トリスタを利用して芸能に手を出そうとしていた。トリスタから搾取するつもりだった。
トリスタは荒れるが、契約があるため、どうすることもできなかった。救いの手は意外なところから差し伸べられるのだが…
おわりに
何気なく再生して視聴したので、オムニバスということにしばらく、20分ぐらい気がつかなかった。オムニバスを観たのは久しぶりで、頭の軽い体操になった。よくできた作品である。ビターだけれど、救いはある。
邦題については、何も言うまい!