上空でクロール

雑記ブログ。目標は100000記事。書きたいときに書き、休みたいときは休む。線路は続くよ、どこまでも。

『ザ・ガンマン』


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2015年 米西英仏

監督はリュック・ベッソン絡みで知られるピエール・モレル、主演はショーン・ペン、タイトルが原題邦題ともに“ザ・ガンマン”…ということで、視聴を前にして、いやが上にも期待と不安が高まったものの、観ないことには何も言えない。複雑な思いを抱えたまま、ポチッと再生した。



舞台となるのは、コンゴ民主共和国。10年にも及ぶ内戦で国は疲弊し、多くの民衆が犠牲となっている。政府軍VS反乱軍という構図に、武器商人などの怪しい多国籍企業と、鉱物資源の利権まで加わり、事態はどうにもならないところまできている。


主人公は元特殊部隊のジム・テリアだ。演じるのは、50代半ばのショーン・ペン。バキバキに鍛え上げられた体からして、相当気合いが入っているようだ。ライフル・スコープを覗く顔も、かっこいい。話は変わるが、弟のクリス・ペンが亡くなってから、ずいぶん経つことに気づいた。ついこの間何かの映画で見かけたような気がするのだが、どうにも思い出すことができない。マイケル・マドセンと出てた、レザボアではない作品だった。役者は死してなお、作品の中で生き続けるようだ。


ジムの上司的立場であるフェリックスは、ハビエル・バルデムが演じている。インテリな風貌だが、時々、狂気を見せる。あのオセロウも御すことができなかった嫉妬という名の狂気である。


フェリックスはジムの恋人アニー(ジャスミン・トリンカ)に本気で惚れている。アニーは医師で、現地の人々の治療にあたっていた。ジムのことを深く愛していたが、フェリックスも立案に関わった要人の暗殺作戦のせいで、ジムはアフリカ大陸から、アニーのもとから、去らなければならなくなった。


それから、8年後


ジムはコンゴに戻り、NGOに参加。村に井戸を掘ったりと、クリーンな活動をしていたのだが、ある日、武装した男達に襲われる。ジムはそいつらを撃退して、アフリカを発つ。


なぜかは不明だが、8年前の暗殺作戦に関係した何かが起きていた。鍵を握るのは、その作戦に関わったかつての仲間達だ。ジムは脳に深刻なダメージを抱え、体はボロボロだが、真相を探るべくバルセロナへ飛ぶ。フェリックスに会うためだ。


フェリックスはアニーと結婚していたが、不安だった。アニーがまだジムを愛しているのではないか、と。残念ながら、もてない男の予想は的中するのだが、この先に触れるのはやめておこう。


ザ・ガンマン(字幕版)

ザ・ガンマン(字幕版)

  • メディア: Prime Video


ジムとラスボスの対決のとき、ラスボスの野郎がアニーのことを“野犬”に襲われた傷モノと罵ったあとで、何とかしてやりたかったが“仕事”だったとか言っていたのだが、どんな意図があって“会社”がそんなゲスな真似をしたのか、ぼくの能力では理解することができなかった。


もしや、何か見逃したかな…


とにかく、その点がモヤモヤするし、後味が悪いのだけれど、格闘シーンは銃撃シーンより見応えがあったし、ショーン・ペンは渋かった。