邦題は、いかんともしがたいセンスだが、けっこうシリアスなヴァイオレンスである。
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除雪作業員ニルス・ディックマン(ステラン・スカルスガルド)が、愛息の命を奪ったギャングに復讐を誓う。ニルスに軍歴があるとか、特別な過去はない。単なる市民である。ステラン・スカルスガルドのようなベテラン俳優にこう言うのも失礼だが、見た目、単なるおっさんである。リーアム・ニーソンより、おっさん度は高い。
舞台はノルウェー。建物がないところは雪しかない。ニルスはVOLVOの除雪車に乗って仕事をしつつ、ギャングどもをあの世へ送る。遺体は滝から落として終わり。唯一のミスは愚かな兄に頼ったこと。戦いでは決して負けない。
それにしても、人がどんどん逝く映画である。逝く度に、黒地に白テロップで逝った人の宗派(十字架・六芒星など)と氏名が表示される。面白い試みだけど、銃撃戦で一気に召されると、誰が誰だかわからない。ある意味、難解だ。
2019年にハリウッドで、同監督によってリメイクされた。タイトルは『スノー・ロワイヤル』で、主演はリーアム・ニーソン。
観ていないのでなんとも言えないが、本作品よりテンポがよければ、見応えのあるアクションになっているだろう。評判はよくなさそうだけど…
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ところで、どうでもいい話だが、ディックマン(性○男)という姓について、ニルスの奥さんはどう思っているのだろうか。
ノルウェーは奥さんが夫の姓を名乗るか、元の姓のままでいるかを選べる国だから、ディックマン姓は回避したのだろうか。
とても気になったが、それに対する説明は一切なかった。残念だ。