2012年 アメリカ・フランス合作
『96時間』(2008)の続編。『96時間』でブライアン(リーアム・ニーソン)に誅殺された悪党の親父による復讐劇である。
なぜ『96時間』から感想を書かないかと言うと、単に『96時間』が好きではないからだ。理由は娘の友達が“死んでも仕方ない”的な描かれ方をしていたためである。ぼくには彼女が“とりあえず殺される人間”というか、作品のための人身御供にしか見えなかった。別に彼女のファンではないが、観ていてつらいものがあった。
では、なぜ、このリベンジを観たのかと言うと、某VODで誤ってポチっとしたからだ。ワンクリックは、だから怖い。ポチったからには観るしかない。というわけで、今回、時間があったので、視聴することにした。
結果を言えば、これは悪くなかった。感動とか感激とか、そんな大それた感想を抱くことはなかったものの、つまらなくはなかった。
『96時間/リベンジ』は、スケール感がアップしているように見せかけてはいるものの、舞台はほぼイスタンブールだ。ブライアンは悪党の復讐により窮地に追い込まれるが、すぐに巻き返す。最強の父親なのだ。本作品では、元妻と娘も標的にされ、危機的な状況に陥る。彼らはちょっとセレブなためか、背景に全然リアリティを感じないけれど、納得いかないほどではない。まー、映画ならありかーと思える程度だ。絶対ブライアンがやられない点は、アクション映画の主役だし、当然と言えるだろう。
見所は、ブライアンが娘と共闘するところ。囚われの身となったブライアンが娘を誘導する流れが、個人的にはいちばん面白かった。
また、娘の彼氏が気に入らない点は大いに共感できた。ぼくも娘の彼氏なんか見たくない。ただ、娘のスマホにGPSを仕込むのは、やり過ぎである(笑)
さて、続編のレクイエムを観ようか観まいか…