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『バットマン』1989 アメリカ / 監督 ティム・バートン / マイケル・キートン×ジャック・ニコルソン


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※記憶が定かではないので、印象で。誤りがあったら申し訳ございません。

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Batman』との出会いはあまりいいものではなかった。中学生だった自分は近所のレンタルビデオ店で、パッケージを読み漁るのが好きだった。当時は旧作を一週間も借りることはできなかった。基本、二泊三日で350円くらいだったと思う。少なくとも、200円でレンタルできる時代ではなかった。パッケージの中には当然、VHSのビデオテープが入っていて、今にして思えばけっこう重かった。


Batman』はマニアも寄りつかない端っこの棚の隅に置いてあった。田舎だからか、アメコミは人気がなかったし、何よりその『Batman』は60年代のTVシリーズで、バットマンが超絶かっこ悪かった。灰色っぽい全身タイツをまとったおっさんにしか見えなかったのだ。そんなおっさんのために、貴重な350円を投じるわけにはいかなかった。


当時、暇なときは友人とホラーを観た。ホラーよりひどいのも観た。詳しくは言わないが、数年後に販売貸出が禁止になるフィルムだ。


何せ情報がないので、気になる作品は片っ端から観ていった。それでも『Batman』には手が伸びなかった。バカにしていた。今では考えられないことだ。まさか翌89年、クールな『バットマン』が公開されるとは夢にも思っていなかった。先見の明がなかったのだ。


バットマン』(89)は華やかな作品だった。公開前から騒がれ、グッズが売れ、黒字に金の例のロゴが光り輝いていた。主題歌はプリンスが担当していた気がする。売れるべくして売れた作品だ。自分の認識ではそうだった。


時代は“異常な人間”を求めていた。サイコパス登場前夜だ。『バットマン』は時代に合った作品として生まれ変わった。昨今の評価は低いかもしれないが、当時は続編も好意的に受け入れられたと記憶している。



バットマン (字幕版)

バットマン (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video




本作品はそれまでの牧歌的なヒーローものとは一線を画すものの、ストーリー自体は勧善懲悪であり、ハッピーな映画である。後年のノーラン三部作は観たあとに買って大切に保管しているが、バットマンと聞いてパッと頭に浮かぶのはこの89年版だ。映画と出会うタイミングはコントロールできないからこそ、面白いのかもしれない。