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小学生だったころ、この映画を映画館で観た。お目当ては、これではない。『霊幻道士2』だ。『霊幻道士2』と『ナビゲイター』の2本立てだったのだ。
当時は、キョンシーが流行っていた。映画館に行き慣れていない小学生の自分が、わざわざバスに乗って、不良がタムロする街に出て、大金払ってチケット買って観るほど、キョンシーは魅力的だった。
小学生だった自分はポップコーンもビールも買わないで、席についた。何かの映画の予告がやっていたかもしれないが、思い出せない。緊張しながら本編を待った。
少々、期待しすぎたのかもしれない。
『霊幻道士2』は期待外れだった。あれ? こんなはずじゃなかったのに、という感じだ。記憶は定かではないが、休憩なしで、『ナビゲーター』が始まった気がする。たとえ休憩があったとしても、席を取られたくなかったから、外には出なかっただろう。大して期待しないで、『ナビゲイター』を観た。これは…
本作品は自分が初めて劇場で観たアメリカ映画だ。ただ、高校生のころ、レンタルビデオ店で『ナビゲイター』を発見したことがある。そのときは、パッケージをチラ見しただけで借りなかった。まだ懐かしさに浸る年齢ではなかったのだ。
要するに、今回観たくなったのは、おそらく、おっさんになったからだ。で、おっさんになった今になって、改めて観ると、テンポがすごくいいな、と。
また、主人公の少年が、かわいらしい。後年(2016年)、銀行強盗をするとは誰が予想できただろうか! ひじょうに残念だ!
自分にとって、懐かしの少年SF作品と言えば、イーサン・ホーク×リヴァー・フェニックス出演、ジョー・ダンテ監督の『エクスプローラーズ』(1985)もあげられるが、エンタメとしての完成度だけで判断するなら、『ナビゲイター』のほうが若干、上だと思う。第一に、暇なところがそんなにないのだ。『エクスプローラーズ』は今観ると、ちょっぴり、もっさりしている。
『ナビゲイター』
ある日、少年(ジョーイ・クレイマー)が森で迷う。森から帰宅したときには、8年後にタイムスリップしていた。
家族は驚きとともに、少年を迎える。無理もない。行方不明だと思っていた息子が8年前の姿とはいえ、怪我もなく戻ってきたのだ。が、少年はすぐに家族と暮らすことはできない。
少年はNASAに連れていかれる。NASAは超一流の頭脳集団だ。宇宙に関してわからないことなど、ない。怪しげな装置で、少年が宇宙の彼方にいたことを突き止める。
NASAは同時に、墜落したUFOを施設に運びこみ、調査していた。さすがのNASAも、UFOのシステムを解明することはできない。
ある夜、そのUFOがテレパシーで少年に話しかける。助けて、と。少年デイヴィッドは迷わず、UFOの元へ向かう。ここで、80年代のご機嫌なミュージックが流れてきて…
劇中で、研究施設の女の子(サラ・ジェシカ・パーカー)が、トゥイステッド・シスターのライヴに行った云々と話していて、微笑ましかった。
本作品視聴後、『E.T.』(1982)が無性に観たくなった。それはまた他の機会で!