上空でクロール

雑記ブログ。目標は100000記事。書きたいときに書き、休みたいときは休む。線路は続くよ、どこまでも。

『蛇のひと』2010 日本 / 監督 森淳一 / 脚本 三好晶子


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第2回WOWOWシナリオ大賞受賞作

WOWOWで放映されたドラマだが、1週間ほど劇場公開もされているらしい。


ジャンルはサスペンス。


主演は永作博美さん。本作品では、小規模な商社のOL(営業事務)を演じている。


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ある日、彼女が出社すると、部長の自殺を知らされる。また彼女が補佐する今西課長(西島秀俊)は行方知れずになっていた。


彼女は社の上層部に呼び出される。そこで副社長から、今西が1億円を横領したと告げられる。そして、秘密裏に彼を捜し出すよう命じられる。ブラックな命令だ。会社のイメージがあるから、警察には知らせたくないと言う。彼女は従う。ここで従わないと、話は進まない。


彼女は今西の交遊関係を探る。それはすなわち、今西の過去を知ることでもある。不思議と、今西が関わった人々は不幸せになっていた。


サスペンスなので、いい感じで引っ張られていく。探偵的な立ち位置の永作博美と後輩男子社員はわざとらしくなく、好感の持てるキャラクターだ。


一方、今西はお人好しに見えて実は邪悪で、意図的に周りの人々に悪影響を及ぼしていた。


前半、目を惹く派手さはないし、強烈に感情を揺さぶられることもないが、話が進むにつれ、じわじわと不気味な小波が押し寄せてくる。



蛇のひと

蛇のひと

  • 発売日: 2015/12/01
  • メディア: Prime Video



よくまとまった作品だが、難を言えば、今西に人をコントロールするほどの力があるとは思えなかった。そうそう、うまくいくかなーと思ってしまった。過去の大事件が、今西の思い通りに進んでいったかのように語られるものの、そこまでの説得力は感じられなかった。


とはいえ、永作博美さん演じるOLの心理描写に関しては、ハッとさせられるものがあった。とくに心情の吐露される様が、巧みに表現されていた。