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タイトルが面白かったので視聴。
ジャケ借り、みたいなノリです。
主演は綾瀬はるかさん。冒頭から京都を歩き回る。町並みがそこはかとなく時代を感じさせる。
作風はコメディで、軽い。その軽さがテンポの良さと相まって、(当初は)心地よかった。現代から戦国時代へのトリップも、わかりやすくていい。本能寺ホテル→本能寺。実にわかりやすい。ここまでシンプルだと、ツッコミ無用である。
綾瀬さん演じる不思議ちゃん・倉本繭子も、ぎすぎすしてなくて、いい味を出している。シリアスな歴史ファンには正直、きついかもしれないが、コメディ映画として観れば、いや、星の数ほどある信長モノのパロディとして観れば、それなりに楽しめるところもある。
信長の生涯は語り尽くされている。どの角度から切り込んで、どの部分に焦点を当てるか。一観客として興味があるのは、そこだ。これまでとは異なる信長像を観たいのだ。さて、本作品は?
ところで、繭子には悩みが2つある。
①自分のやりたいことはなんだろう?
②流されるまま、フィアンセと結婚していいものだろうか?
現実的な、よくある悩みである。タイムスリップして信長と接することで、その悩みがどうなっていくか。それが見所か。
- アーティスト:佐藤直紀
- 発売日: 2017/02/22
- メディア: CD
最後まで、とことん軽いのが本作品の特徴だ。歴史ではなく、歴史的事実は全く動くことなく、繭子の内面が変化する。過程は省くが、言ってしまえば、一個人の悩みが晴れるだけのことだ。
視聴後、わざわざ本能寺の変と絡める必要があるのか、真剣に考えてしまった。
個人的には一個人の内面より、歴史的な何かをいじってもらいたかった。申し訳ないが、やりたいことや婚前の悩みには、共感することができなかった。そもそもやりたいことなど、常に目の前にあるではないか!