いるだけで場を華やかにするような人が、この世には存在する。
平たく言えば、ムードメーカーか。
何気ない所作が笑いを誘い、独り言を呟いただけでみんなを笑顔にする。
しかし、彼自身には、自分が実は嫌われているという不安があって、嫌われたくないという思いと、嫌われてもいいやという思いの狭間で悩んでいるらしい。
要するに、人は余計なモノを持っていると、より苦しむのだ。
諸行無常の世界では、所有すること、維持することに、さほど価値はない。逝ったら、終わりである。持っているモノはいずれ失う。宿命である。