上空でクロール

雑記ブログ。目標は100000記事。書きたいときに書き、休みたいときは休む。線路は続くよ、どこまでも。

『処刑ライダー』


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■1986年のアメリカ映画
■監督脚本 マイク・マーヴィン
■出演
チャーリー・シーン
ニック・カサヴェテス



■COMMENTS


革ジャン、ジーンズ、ウエスタンブーツ。暴走不良集団のボスであるパッカードはそんな格好をしている。彼と仲間は、見ず知らずのドライバーにレースを強要。勝ったほうが負けた側の車を手に入れる、という訳のわからないルールを押しつけた上で、卑劣な手を使って勝つ。


田舎町での出来事だ。


そんな町にジェイク(チャーリー・シーン)がやってくる。裸にジージャン、下はジーパン、サングラスは西武警察の大門風。もう、何が格好いいのかわからないが、チャーリー・シーンだったら許せてしまう。いや、正直に言うと、当時はそれがクールだった。今なら絶対恥ずかしくて着られないファッションだ。


パッカードは嫉妬深く、片想いしているケリーに近づくヤツを許さない。愛車のコルベットは素晴らしいのに、残念な野郎だ。80年代の学園ものによく出てくる典型的な不良だ。ジェイクがケリーと話しただけで、きれる。俺の女に手を出すな、というわけだ。恋人でもないくせに。


が、本作品はよくありそうでありながら、スリラーの要素を含んでいるのだ。


映画開始から20分を過ぎたころ、牧歌的な青春群像に、一滴のスリラーの雫が落とされる。黒い車・ターボの登場だ。高価な車に目がないパッカードと仲間は、追いかけていって勝負を挑む。


ターボはお化けみたいなもので、負けることはない。パッカードの下品な手下をあの世に送る。それは事件化され、保安官が捜査に乗り出す。保安官はやさぐれていて、いい味を出しているが、無力だ。


ターボの狙いはパッカードである。パッカードの横恋慕が全ての原因である。彼の偏執的な愛が全てを引き裂き、ターボを召還する要因となった。





“謎”をうまく引っ張ってくれるので、最後まで楽しく視聴できる。個人的にはこの雰囲気、たまらない。最近の、隙がない、専門家だらけの作品も嫌いではないけれど、ありきたりの設定を使いつつも、物語をうまく組み合わせていた往年の作品は、観ていて懐かしいし、愉快だ。改めて今観ても、ラストにはジーンとくるものがある。




ジェイク!ジェイク!ジェイクーーー!