歴史の本を読んでいてふと、実に悲しい生涯が多いなと。栄光の人生はたくさんあれど、幸福な人生は極めて少ないように思われる。
たとえば、ある国の王様。
祖父の贅沢のせいで国家財政は破綻。国民は重税に喘ぎ、パンさえ食えない。王様自身も政治的な才能に恵まれていなかった。状況を打開しようにも難易度が高すぎて、手も足も出なかった。激動期の王の器ではなく、運もなかった。国も国民も捨てて逃亡を試みたものの、簡単にとっ捕まった。彼は逃げることさえ満足にできないほど無能、もしくは浮世離れしていた。革命の暴風に翻弄された挙げ句、自らも開発に関わった装置で処刑された。
革命の残忍でドス黒い濃い影は衝撃的だが、人類史における重大なポイントであることは間違いない。世界は変えた。