はじめに
2016年公開の日本映画。監督は是枝裕和。出演、阿部寛、真木よう子、樹木希林。
売れない作家が、小説と別れた家族への未練を抱えて生きる。
篠田良多(阿部寛)
本職は小説家だが、それだけでは食っていかれないため、探偵をしている。探偵を選んだのは創作のためだったかもしれないが、今や執筆への情熱は失せている。ゆすり、不正上等の悪徳探偵だけれど、極悪人ではない。別れた妻には未練があり、交際相手を勝手に調べ、ひとりでやきもきしている。
金欠のくせにギャンブル狂で、養育費も払うことができない。別れたあとで家族の大切さに気づいたようで、金がないくせに、息子のために野球のスパイクをプレゼントする。
おわりに
次の一歩を踏み出すか踏み出さないかのところで、物語は終わる。ハッピーではない。良多は書けない小説家だし、元妻の交際相手はあまりいい奴じゃなさそうだ。次に行っても幸せになれるかわからないが、行かざるを得ない。人生は厄介である。