太陽のように輝いている上司がいる。
新卒で入職し、順調に昇進。愛想が良く、会話が巧みなので、幹部の覚えも良く、敵もいない。
仕事は雑で、サボり体質だが、そう思わせないうまさがあった。
彼は反感の察知能力に長けていた。普段は態度がでかいが、反感を持たれると急に低姿勢になり、あの手この手を使って結局、反勢力を掌握。協力を取りつける。手練だった。
おれはこれまでの人生で多少の浮き沈みを経験してきたが、彼は大きな挫折とは無縁そうだった。世間話ついでに色々と質問したら、運が良かっただの人に助けられただのといった、謙虚な言葉しか返ってこなかった。
このまま、彼は沈まぬ太陽としてやっていけるか。幸運が続いていくのか。多少、気になる。