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『交渉人』原題『The Negotiator』1998年アメリカ / サミュエル・L・ジャクソン×ケビン・スペイシー / 監督 F・ゲイリー・グレイ


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☆濡れ衣を着せられた交渉人ダニー・ローマン(サミュエル・L・ジャクソン)が人質を取り、身の潔白を証明するために、交渉人セイビアン(ケビン・スペイシー)を指名する。

※交渉人とは、人質事件に際し、犯人と交渉して事件を解決に導く警察官のことである。

感想

冒頭、立てこもり犯を説得する場面。緊張感が期待を抱かせる。“たぶん、こうなるんだろうなあ”とか、“いや、ああなるのかなあ”とか考えながら、饒舌な交渉人ダニー・ローマンに引き込まれる。

とくに犯人確保のときの、ダニーの目が強烈。すごい仕事だ、これは。絶対ぼくにはできない。人の命は重すぎる。確実に事態を悪くする。

もちろん、ダニーは違う。事件を解決して英雄になる。が、それは長く続かない。

一転して、容疑者になる。

罪状は横領と殺人。はめられたのだ。その流れが、恐ろしい。証拠をでっち上げられ、風評を流され、犯人に仕立てられていく。しかも、敵は信頼していた仲間である。どうしようもない。一個人が集団と戦っても勝てない理由が、なんとなくわかる。ぼくだったら、逃げる。だが

もちろん、ダニーは違う。”勝つ“ために人質を取って立てこもる。計画していたわけではない。彼の無念が、悔しさがそうさせたのだ。ダニーは交渉人セイビアンを指名する。

映画開始44分ほどで、クリス・セイビアン登場。一見、顔立ちは凡庸に思えるが、やっぱりこの俳優さん、ケビン・スペイシーが出てくると、モニタが引き締まる。

ダニーはコンピュータとセイビアンを使って、真犯人を探る。徐々に真実があぶり出され、人質と、セイビアンがダニーを信じるようになる。


セイビアンを指名したのが正解だった。もしセイビアン以外の交渉人だったら、結末は違ったものになっていただろう。

ただ、組織ぐるみの犯行と勝手に予想していたので、個人的には肩透かしを食らった感がある。