2002年(アメリカ)
監督
ロジャー・ミッシェル
・一度の車線変更が人々の人生を変える。
感想
・現在、我が国の交通事情は深刻である。あおり運転がニュースになったり、信じられないような危険運転が動画サイトに投稿されたりしている。まるで無法地帯だ。ドラレコをつけて自衛する方も増えている。
・この作品では、車線変更により接触事故を起こした双方のドライバーが対立する。二人とは、弁護士ギャビン(ベン・アフレック)と保険コールセンター勤務のドイル(サミュエル・L・ジャクソン)。対立は激化して、殺人未遂にまで発展する。
・正直言って、個人的には、あまりのめり込めなかった。納得できない点が多いからだ。たとえば、ドイルはアルコールで妻に迷惑をかけて、家庭を崩壊させた。にもかかわらず、彼が家さえ手に入れたら、家族との距離が縮まるかのように話は展開する。普通なら、家を買ったくらいで、一度壊れた関係が修復されるはずもない。特殊な事情でもなければ。もし事情があるなら、それを提示してくれないと、ラストが消化不良である。
・人種、飲酒、家族、悪徳弁護士、貧富など、ホットな問題が映画内に散見されるものの、有機的に絡み合うことはない。
・あえて言えば、ギャビンが改心して、“車線変更”した点は良かった。