『JIN-仁-完結編』
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第一話はてんこ盛りである。
西郷吉之助
新撰組(脇役)
現代から幕末にタイムスリップした南方仁(大沢たかお)は名医として認知されるようになり、西郷吉之助の虫垂炎を手術によって治す。腹を切ったら死ぬと思われている時代で、南方仁のメスは冴え渡る。
また「江戸わずらい」と言われた脚気対策にも乗り出す。あんドーナツを作って患者に食べさせるという食事療法で、これまた当たる。医食同源である。だが、光ある処影もあり。そのあんドーナツが災難を招くものの、南方仁は何とか乗り越える。
現代医療を幕末に持ち込むというスタンスは『JIN-仁-』と同じだ。この完結編では、輸血が出てくる。それだけ、大がかりな手術が行われる。
上記のあんドーナツに絡んでヒ素中毒になった和宮親子内親王には、胃洗浄を施して救う。腫瘍の摘出手術も行う。
南方仁は歴史にも踏み込もうとする。友人となった坂本龍馬の暗殺を防ごうと試みる。何度か龍馬本人に非業の最期を伝えようとするが、その度に強烈な頭痛に襲われ、教えることができない。果たして南方仁は龍馬を救うことができるのだろうか…
助手の咲(綾瀬はるか)がワインをがぶ飲みして酔っ払うところが、かわいかった。南方仁が殆どしたことがない帝王切開をするときも、しっかり支える。古風な良妻賢母という、ある種の男の理想を体現したような存在だ。ターミネーターみたいに、南方仁が過去と現在を自由に行き来することができれば、色々とうまくいっただろうが、物語的には最悪な出来になるか(笑)
『JIN-仁-』『JIN-仁-完結編』は、ひねくれた見方をすれば、婚約者への想いが徐々に失われていくストーリーなわけで、若干その点が寂しかった。