上空でクロール

雑記ブログ。目標は100000記事。書きたいときに書き、休みたいときは休む。線路は続くよ、どこまでも。

『アルキメデスの大戦』


スポンサーリンク

if…

 

は太平洋戦争前夜

 

山本五十六少将は今後の戦争で主役となるのは航空機と見定めていた。つまり、これまで海戦で活躍していた戦艦より、航空母艦の建造が急務だと考えていた。


しかし、海軍には戦艦に拘る軍人が多かった。日露戦争での勝利が彼らの自信の源だった。彼らは世界一の大戦艦の建造を目論んでいた。

 


山本少将は、大戦艦が完成したら大衆は勘違いして米英を侮る流れになり、戦争への道を突き進むことになると睨んだ。


大戦艦の建造を阻止するために山本少将が着目したのは、大戦艦建造費の見積もりである。明らかに、少ないのだ。賛意を得るために、とんでもなく安く見積もった疑いがある。


但し、証拠がない。裏付けが必要だ。そこで、ひょんなことで知り合った数学の天才を海軍にスカウトする。彼の名は櫂正。山本は戦争を防ぐために、頭を下げて依頼する。大戦艦建造費の正確な額を弾き出し、不正を暴くことを。

 


櫂は機密に邪魔されつつも、熱意と持ち前の数学的能力を発揮。結果、一筋の光明を見出したかのように思われたが…

 

 

 

櫂正も言っていたが、戦艦はとても美しい。美しく撮られている。こんなのがあったら勝てそうだな、と思うのも、無理はない。まるで、長岡藩のガドリング砲である。

 

 

 


一部の帝国軍人将校は庶民を戦争に追いやって無残な目に遭わせた。知れば知るほど、一部のエリート軍人の所業には反吐が出る。おそらく当時の価値観では、戦争は絶対的な悪ではないだろうから、あえてこう言うが、勝てない戦争はやはり、してはいけなかったのだ。負ければ、賊軍なのである。