イケメンが誘拐された元カノ(歌手)を救出して、一旦は愛し合うものの、最終的には彼女のもとから立ち去る映画。
製作が80年代なので当たり前だが、80年代らしい作品である。当時の不良映画が好きな方なら、ど真ん中かもしれない。不良はリーゼントが当たり前の時代。リーゼントは髪の量が多いと、きまる。
ストーリーはシンプルだ。
ある夜、ホールで歌うエレン(ダイアン・レイン)が、モーターサイクル・ギャングのボンバーズに拐われる。ボンバーズはいっちゃってる輩だ。ボンバーマンとは関係ない。笑ってはいけない。リーダーはレイヴン(ウィレム・デフォー)だ。
ドラッグや売春などが出てこないし、エレンを変に傷つけたりもしないので、そんなに悪い奴には見えないものの、表情は怖いというか不気味だ(笑)
レイヴンは毛髪が柔らかく、剛毛ではないので、リーゼントが突っ張っていない。その点が不服だけれど、悪そうな顔つきではある。
一方、主役はイケメンのトム(マイケル・パレ)。喧嘩にめっぽう強く、ひねくれているが、心根はとんでもなく優しい。エレンの誘拐を知ると、彼女を救うべくボンバーズのアジトに乗り込む。強いから、ボンバーズなんて怖くない。
逸脱した若者を描いているが、かなり抑制されていて、古き良きと形容したくなる作品だ。二枚目、美女、三枚目(ニック・モラニス)、悪役がバッチリ揃っているところが、何とも言えず楽しい。
ロックンロール万歳!!