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雑記ブログ。目標は100000記事。書きたいときに書き、休みたいときは休む。線路は続くよ、どこまでも。

『500ページの夢の束』


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ウェンディ(ダコタ・ファニング)は自閉症で、『スタートレック』マニアだ。『スタートレック』のオリジナル脚本を書くほど、その世界に心酔している。脚本は映像化されてなんぼのところがあるし、どこかに発表しているわけでもないけれど、二次創作活動と言って差し支えはないだろう。

 

彼女は普段、施設で規則正しい生活を送っている。短時間ながらシナボンで接客もしている。意思の疎通に概ね問題はないが、ウェンディの場合、名前と場所を覚えることを嫌っている。どうしていいかわからなくなると、(言葉は悪いが)不穏になる。

 

ある日、ウェンディはパラマウント・ピクチャーズ主催の『スタートレック』脚本コンテストの募集をTVで知る。大賞の賞金は10万ドル。締め切りは一週間後。尺は一時間か二時間かわからないが、これから書き始めるとなると、なかなかタイトな執筆になる。

 

だが彼女の頭の中にはアイデアが既にある。スポックが時を超えて惑星連邦を救う物語を書こうとしている。

 

ウェンディには姉が一人いる。結婚していて、赤ちゃんがいる。姉妹は以前仲が良かったけれど、大人になった二人の間にはいくつかの問題が横たわっている。

 

ウェンディは家に帰りたい

施設での生活は好きになれない

自分の家がいい

 

姉はしかし、面倒を見ることができないし、ウェンディが帰ろうとしている“家”を売りに出している。姉にも事情があるのだ。ウェンディは『スタートレック』コンテストの10万ドルで家の売却を阻止するつもりだが、姉は取り合わない。感情的なやり取りののち、姉は帰る。

 

もちろん、ウェンディも傷ついた。そのせいで、大切なシナリオの応募を忘れてしまう。思い出したときには、郵送では間に合わない時間になっていた。夜更けだが、ウェンディは施設を脱け出し、脚本を届けるためにパラマウントへ向かう。

 

 

 

500ページの夢の束(字幕版)

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  • 発売日: 2019/03/01
  • メディア: Prime Video
 

 

 

説明的なところは少なく、ウェンディの行動を通して、社会や人との違和感・距離感が描かれる。派手さはないが、人を不快にさせることもない、そんな映画だった。

 

(自閉症の知識がないので、その点についてはわかりません)

 

 

2017年アメリ