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いきなり、くわえタバコのギャング・ブリック(クレイン・クロフォード)が、弟2名とともにチンピラを襲撃!
ごきげんな映画である。
しかも、それは人違いだった。人違いで、皆殺し。もちろん、彼らは大して反省などしない。彼らはギャングなのだ。
後日。
彼らギャングのもとに、一人の女が訪ねてくる。名はセレステ(『デスパレートな妻たち』のガブリエルで有名なエヴァ・ロンゴリア)。名付け子ロブを、元旦那のカルロスから取り戻してほしいと頼む。報酬は1万ドル。
ギャング三兄弟の長男ブリックは、大して悩むことなく仕事を引き受ける。次男のおしゃべりなマックイーン(トラヴィス・フィメル、海外ドラマ『ヴァイキング』でラグナルを演じた)は反対するも、退けられる。三男の無口な巨漢リンカーンは、どちらかと言えばブリック派だ。
三兄弟はカルロスの屋敷に車で突っ込んで銃を乱射。ロブを連れ出すことに成功する。ロブは障害を持っている。話すことはできないし、車椅子で生活している。時おり、ストレートな笑顔を見せる。
カルロスはロブの奪還を画策する。
愉快なB級映画だ。メインを張る三兄弟はバカで、汚ならしくて、適当だが、実は心優しい。メチャクチャな展開の中でも、彼らの優しさはよく生かされている。欲を言えば、ビッチ軍団とマイケル・ラパポートがもっと活躍してほしかった。