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『トゥルー・ロマンス』1993年アメリカ / 監督 トニー・スコット / 脚本 クエンティン・タランティーノ


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What's it about ?

恋におちた二人が、ドラッグを巡るゴタゴタを引き起こす。

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本作品はヴァイオレンス・アクションとされるが、前提にはロマンスがある。


つまり、クラレンス(クリスチャン・スレイター)とアラバマ(パトリシア・アークエット)のキャラがひじょうに重要であり、見所でもある。




ある日、クラレンスは小ぢんまりとした映画館で、ソニー千葉主演のカンフー映画『激突!殺人拳』を観ていた。

そういうところに、脚本を書いたタランティーノのこだわりがあって、一々面白いが、館内はガラガラである。マニア向けの映画なのだ。

確かに、日本人でも、『激突!殺人拳を』観ている人は少ないだろう。だがこの日、ここで、起こり得ない奇跡が起こる。


ロマンスだ。


クラレンスとアラバマの出逢いである。


意気投合した二人はその夜、結ばれるが、ロマンティックな出逢いには裏がある。クラレンスの勤め先(コミック店)の店長が、金を払ってアラバマを呼んだのだ。全ては筋書き通りの展開だった。


唯一、違ったのは、二人が恋におちたことだ。


アラバマはコールガールであることを涙ながらに告白するが、もちろん、クラレンスのロマンスは消えない。そんなのは何の障害にもならない。


アラバマの荷物を取りに、ヒモ(コールガールの元締め)のアジトに単身乗り込む。そこで、暴力的な一悶着があったあと、クラレンスはアラバマの荷物を持って逃げる。


クラレンスは気づいていない。


荷物を取り違えたことを…

中身が大量のコカインであることを…

マフィアのコカインを盗んでしまったことを…



彼らはマフィアに追われ、警察にマークされることになる。



このボタンのかけ違い、チグハグ感が、本作品を特徴づけている。それでいて、しっかりヴァイオレンスしているし、爽快感もある。

個人的には、トニー・スコット的な終わり方でよかったと思うのだが、どうでしょう? タランティーノにも相当な思い入れがあったようだが…


『トゥルー・ロマンス』:タランティーノとオタクな青春 - otocoto



いずれにせよ、素晴らしい作品であることに間違いはない。脇を固める俳優陣も豪華。特に、主演のクリスチャン・スレイターは輝いていた!!