CAST
ジョン・キャラハン
風刺漫画家
(ホアキン・フェニックス)
ドニー
禁酒プログラムのスポンサー
(ジョナ・ヒル)
アヌー
キャビンアテンダント
(ルーニー・マーラ)
デクスター
ジョンの友人
(ジャック・ブラック)
What's it about ?
事故で介護を必要とするほどの障害を負ったジョン・キャラハン。
映画は彼の回想で進行する。ホールで観客を前にして、過去を語るのだ。
彼はアルコール依存症。酒に溺れた日々を送っていた。飲酒運転も当たり前。煙草を吸っては酒をあおる。楽しいのか悲しいのか、よくわからない。
ある日、ジョンは友人のデクスターと飲んだ。彼は酔い潰れ、運転することさえできない。代わりに、デクスターが運転する。車は空色のフォルクスワーゲン・ビートル。電柱にぶつかって、ひっくり返る。デクスターは無事だが、ジョンは違った。
ジョンが事故によって四肢の機能を失ったのは、自業自得かもしれないが、障害はどんな人間にとっても重く、深く、その後の人生を確実に変化させる。禁酒プログラムへの参加もそのうちの一つだ。
参加者の一人が“自分を憐れんでいるから、性懲りもなく飲む”みたいなことをジョンに言う。彼女は心臓に癌がある。ほかの参加者も、それぞれ問題を抱えている。誰かが話せば、ほかの誰かが口を挟み、しばしば対立する。
この会合は宗教色が強い。スポンサーは金持ちのドニーであり、彼が参加者を救いへと導く。偏屈なジョンに対しても、辛抱強く接する。
プログラムに参加する前のジョンは、虐待的な介護を受けていて、酒浸りだった。まさに失意のどん底である。それが酒を断ち、漫画と出会うことで変わっていく(介護の質は変わらない)。
ジョンの描く漫画は風刺である。劇中、ところどころで挿入される。いかにもアメリカンな絵面で、いいアクセントになっている。
また、たまにジョンを訪れるアヌーがきれいだった。彼女は間違いなく、ジョンの救いになっただろう。ちなみに、ジョン・キャラハンは実在した人物である。
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