監督
ペイトン・リード
出演
ジム・キャリー / ズーイー・デシャネル
感想
・銀行の融資担当者カール(ジム・キャリー)は、夜な夜なレンタルDVDを惰性で観るような生活を送っている。仲間との付き合いは面倒だと思っていて、避けようとする。
とはいえ、絶縁するほど強く出ないし、人恋しくて元妻に電話することもある。
・そんな折、ある契機があって、カールは〝YESは人生のパスワード〟というセミナーに参加する。このセミナー、なかなか恐ろしい。実生活において、全て、YESと答えなければならないと、主催者は教える。Noと言おうものなら
「Noマン! Noマン! Noマン!」
野次られる。たまったものではない。ぼくだったら、悪態ついて帰っちゃいそうだけど、カールは違う。ここで、変わる。
そう、イエスマンになる。
・カールはYESと言い続ける。ポジティブになり、一風変わった女性アリソン(ズーイー・デシャネル)と出会う。アメリカ映画の十八番、酒場での喧嘩シーンでもYESを貫く。融資を乱発するものの、完済率は98%で、副頭取に評価され、重役になる。
・「…んな、簡単にいってたまるか!」と思うぼくは、Noマンだろうか。宗旨替えしようかな、とかボンヤリ考えていたら、カールの人生にピンチが訪れた。
愛するアリソンに嫌われたのだ。電話にも出てくれない。完全シカト。だが、カールは諦められない。アリソンに電話をかけ続ける(着信拒否)。
その後、アリソンへの愛を実証するかのような元妻との出来事を経て、カールが抱く、YESマンであることに対する疑念が爆発。結果(あえてぼかして言いますが)、盲目的にYESと言うことは間違っている、と気づく。
・ラスト、ホールを埋め尽くす、YESセミナーの受講者達は皆、全裸。カールから、ホームレスへの衣類の寄付を求められ、断れなかったのだろう。前を、手で隠しているのが、面白い(笑)その画を観て、ちょっと考えた。これは
ありのままであれ、という教訓か。
それとも、盲信的なYESマンは身ぐるみ剥がされて終わり、という警句か。
ともあれ…
カールはYESと言い続けて、彼なりの正しい生き方を知り、「仲間」を得ることができた。周りも、ハッピー。アリソンも、かわいい。文句のつけようがない人生だ。彼は正しいパスワードを入力することができたのだ。
ズーイー・デシャネルの年齢身長プロフィール&結婚子供についてとかわいいファッション画像まとめ https://t.co/zwYFztvgYI
— 低空でクロール (@eigasekai_news) 2019年9月10日
※本作品はコメディ映画である。コメディ映画では、プロットの飛躍がよくある。となると、心理描写は当然、粗くなる。ご都合主義的展開で、結末は予定調和との非難を免れない。しかし、それがコメディ映画なのだ。脈々と続いてきたコメディ映画の特質なのだ。